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November 04, 2013

GarageBandの隠されたパワーを最大限に引き出すMainStage

GarageBandxMainstage

さてすっかりGarageBand研究所みたいになってるわけですが、さらに深く2晩にも及ぶ長時間?の研究の末、謎な部分も多かった新GarageBand (Mac 版 ver.10)のポイントを書いていこうかと思います。

新しくなったGarageBand (→ Mac App Storeより無料ダウンロードできます)、以前とは見た目はそんなに変わってなさそうにも見えますが、中身は恐らくLogic Pro Xと同等のエンジンになっているんだと思います。
64bit化のおかげもあってかサクサク動くようになってますし、1つのキーを押すだけで操作できるキーコマンドもいろいろ使えて慣れてくると編集も捗ります。

プロ用DAWであるLogic Pro X(→ Mac App Store)からいらない部分を取り去ったり、機能に蓋をかぶせちゃって機能限定にしてGarageBandになった。って感じでしょうかね。
ただ、その機能を限定した部分で、音源が減ってる気がする…前にあったインストやエフェクトはどこ?みたいなことになっちゃってる気がします。

そこで今回はGarageBandの隠されたパワーを目一杯引き出す方法です。

まず早めに言っておきたいのは、もし今後GarageBandを目一杯使いこなしたい!と思っているならば
GarageBandの中から購入できる有料追加コンテンツは購入せず、AppleのMainStage 3(→ Mac App Store)というソフトを買ってしまうのをおすすめです。
MainStageについて詳しくは別記事で書いてますが、これを買うとGarageBand追加コンテンツ購入の必要は無くなります。※1

MainStage 3は3000円と、追加コンテンツに比べればお高いですが、GarageBand分の全てのコンテンツは入ってますし、さらに大量の音源やループ、エフェクト類、それに後述しますがいろいろな拡張ができるようになります。

ただし、GarageBandは卒業してLogic Pro X(→ Mac App Store)に進む予定の人は、コンテンツ目的でのMainStage購入の必要は無いと思います。Logicにも同様のコンテンツが付きますので。

※1 レッスンストアのアーティストレッスンなどの有料コンテンツは、MainStageには付属しないので、GarageBand内からの購入が必要になります。

 

GarageBand 10でエフェクトなどが少なくなった?

今までのGarageBandでは、音源やエフェクトの編集画面で、エフェクトを並び替えたり、GarageBandに付属してるエフェクトを追加したりすることができたのですが、(↓旧GarageBand 6.0.5の編集部分)

GarageBand6のエフェクト編集

 

今バージョンからは音源、エフェクトはプリセットの物を使え。って感じになっていて、その他のエフェクトを使いたい場合は、Audio Unitsプラグイン (AUプラグイン) を使うことになります。(↓新GarageBand 10.0.0の編集部分。「i」のインスペクタボタンを押すと出てきます。)

GarageBand10のAUプラグイン

Apple謹製のAUプラグインもいろいろ入っていて、これで足りる場合もあるけども、やっぱりちょっと物足りない気もします。
ただし、前バージョンで作った曲を新バージョンに変換して開くことはできるので、前バージョンにあったエフェクト類が全く無くなってるわけではなく、アクセスしにくくなっちゃってる。って感じでしょうか。

 

MainStage + GarageBandで何ができる!?

そこで、MainStage 3(→ Mac App Store)です。

というのも、今回のGarageBandではMainStage3 で作った音源やエフェクトパッチをほぼそのまま使えちゃうんです!

MainStage 3には、以前GarageBand Jam Packとして販売されていたループなどを始めとした数千のループ音源が付いてくるのも魅力ですが、Logic Pro Xに付属する数多くの音源やエフェクトもそのまま付いてきます。

サンプラーのEXS24、ドラムマシンのUltrabeat、新しく搭載されたRetro Synth、Drummerトラックで使用されるドラム音源などなど(詳しくはApple Logic Pro Xのページ)・・・これらを使って好きなように音色を作り、それをGarageBandでも使うことができます。

音色の作り方など詳しいことは別の機会にしようと思いますが、MainStageのチャンネルストリップ1つ分。ここに音源やエフェクトを追加して、パッチとして保存します。するとGarageBandですぐパッチを読み込んでそのまま使えます。

↓MainStage3 画面

MainStage chstrip 01

↓MainStageでパッチとして保存

MainStageでパッチとして保存

↓すると、GarageBandでユーザーパッチとして使える

GarageBandユーザーパッチ

 

パッチの保存先は、自分のホームの「ミュージック/Audio Music Apps/Patches/」の

  • ソフト音源の場合は「Instrument」
  • オーディオ用エフェクトの場合「Audio」
  • マスタートラック用エフェクトの場合「Output」

の中にします。さらにこのフォルダの中にフォルダを作れば、上の画像の用にグループ分けすることもできます。(実は「ミュージック」の中にパッチを置けばどこでも認識してくれるっぽいですが、一番使いやすいのが上記だと思います)

GarageBandにも今回から自動アルページエータが搭載されましたが、MainStageに搭載されているアルページエータやコードトリガーなどMIDIエフェクトも使えるので、より面白い効果も作れます。

なんとMIDI OUT機能も!

そして、いろいろ試してみてるうちにわかったのは、なんとMIDI OUTの機能もGarageBandで使えるようになっちゃいます!

MainStageで「外部音源」を選択してチャンネルストリップを作り、それをパッチとして保存しGarageBandで読み込むと、外部のMIDI音源を鳴らすことができてしまうのです。

最近流行のアナログ音源、例えば KORG MS-20 mini(→Amazon.co.jpへ )など MIDI入力付きの物ならGarageBandから使えちゃいます。
(USBで直接接続できる機種もありますが、別途MIDIインターフェイスが必要な場合もあります) 

MainStage外部音源

MIDIアウトは望んでいる人も多かった?のではないでしょうか。

実際の運用は?

実際に使うには、MainStageで音色を作って、GarageBandでそれを使って曲を組み立てていくと言った感じで、両方を行ったり来たりすることになるので、多少面倒と言えば面倒とも言えますが、両方立ち上げておいても特に問題はなく使えてます。 

MIDIキーボードを弾いた時に両方から音が鳴らないように、GarageBandを使ってる時にはMainStageをミュートしたり、MainStageを使うときはGarageBand上でオーディオトラックを選んでおく。といった工夫は必要になりますが、GarageBand用の音色エディットソフト。と考えるとまあいいんじゃないかなと思います。

MainStage2持ってるけど3にした方がよい?

MainStage旧バージョン MainStage 2 のループ音源はそのままGarageBand10でも使えますし、ソフト音源のプラグインで作ったパッチも読み込みは大丈夫なようです。
ただ、MainStage 3で搭載されたSmart Controlの仕組みがそのままGarageBandの音源コントロールとして使われるので、MainStage2で作ったソフト音源のパッチをGarageBandで読み込んだ場合、Smart Control上のツマミ類が表示されない。といったことも起こってしまうようです。(GarageBandを再起動したら普通にツマミが出たりとかこの辺の挙動はよくわからない部分もありますが・・・) 

MainStage 3 登場!どの辺が変わった?」記事で書いたように、音源やループはさらに増えてますので、購入を考えてもいいかもしれません。

 

というわけで、GarageBandに眠る更なるポテンシャルを引き出すパートナーとしてMainStage 3、あるとほんとにすごいです。

 

 

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