音楽製作ソフト GarageBandが（基本）無料になってバージョンアップ！

Mac OS X 10.9 Mavericksのリリースと一緒に発表・リリースされたGarageBand (バージョン 10.0.0) が無料になりました。

同時に iOS版GarageBand も無料でリリースされています。ここでは主にMac版の事を書いていきます。

今までは、Macを新規購入の場合には無料でインストールされていましたが、GarageBandの新バージョンが出た場合には有料購入という形でした。
今回は、バージョンアップでもMac App Storeから無料でインストールできます。
ただし、事前にOS X 10.9 Mavericksにバージョンアップ（無料）しておく必要があります。 

iOS用GarageBandのアイコンは、iOSのデザインに合わせてフラットな物に変更されていますが
Mac用のアイコンは今までと特に変わりないようです。 

iOS GarageBandアイコン↓

ダウンロード&インストール

Mac App StoreからGarageBandダウンロードすると、旧バージョンが入っている場合は「GarageBand 6.0.5」というフォルダが作成され、そちらに残るようです。新しい方で動作確認などをした後、不要な場合はゴミ箱に入れてしまえば良いでしょう。

さて起動すると、まずコンテンツ（基本コレクション）のインストールが行われます。
旧バージョンで一通りコンテンツをインストールしている場合でもこれは行われるようです。

「ダウンロードしている間、下のアイコンをクリックして…」とあり、クリックしてみるとヘルプが立ち上がりましたけど、リンクがおかしいのか、中身が表示されませんでした。ヘルプセンター上の「GarageBaneヘルプ」をクリックするとヘルプは表示できます。

インストールが終わると、Autio Unitsのスキャンが始まります。手持ちのAudio Unitsプラグインが多いと時間がかかるかもしれません。

新しい音源たち

今回のインストールではおそらくソフト音源・ループ音源とも刷新されている感じです。
ループ音源にはヒップホップやエレクトロハウスなどダンス系のループが追加され
ソフト音源にもドラムマシンやEDM(Electronic Dance Music）シンセなどもあります。

これらはLogicやMainStageで出来るようなスマートコントロールでコントロールでき、また自動アルペジオなんかもできるようになってます。
シンセやEQの見た目もかっこ良くなってるしなかなかのバージョンアップじゃないでしょうか！

また、Appleの新製品発表会のステージでも出ていたドラマー
最近のLogicやMainStageで搭載された機能ですが早くもGarageBandについてきます。Logicなどよりは細かい機能は削られているけど、パターンをリアルタイムに変化させたり、後から音色（ドラムセット）を変更できたりと面白いです。

追加コンテンツ

最初のインストールではドラマーは1名しかいませんが、GarageBandメニューのdownload more soundsから追加で他の人もダウンロード購入できます。全部で15名いるようです。
また、150個の音源と、1500個のループというのも追加購入でダウンロードとなります。

 前の記事で「MainStage」をインストールするとGarageBandの音源も増える！と書きましたが、
ウチでは、MainStage3をインストールしてすでに音源/ループ/ドラマーが入っているおかげか、追加で購入する必要は無くコンテンツをダウンロードできました。
MainStage3ではさらに多くの音源やループが入っているのでおすすめです。

音源やエフェクトは市販やフリーのサードパーティ製Audio Units (AU)プラグインも使えます。

前バージョンで作った曲は？

前のバージョンで作っていた曲は、開く時に新バージョンの物に変換、新規保存されて編集できます。

今までのバージョンのGarageBandで使っていた音源は、ライブラリのレガシー→GarageBandの中に入っているようで、前に作った曲もちゃんと開けます。
ただ、シンセのパラメーターなどは触れなくなっちゃっています。バグなのか仕様なのかわかりませんが、音色を新しいものに差し替えるなどをした方が良いかもしれません。

色々良くなってる点

見た目がちょっとプロアプリぽくなった。

LogicやMainStageなどと色のコントラストが近くなったり、スマートコントロール搭載のせいでしょうか。やっぱり見た目はやる気につながりますね！

iOSとの連携。

iOSのGarageBandで作って、iCloudに曲を保存すると、MacのGarageBandからすぐ開けます。いちいちiTunesを通したりしなくていいのが楽！（ただし、Macで作った曲をiOSで開くのはできません）

ベロシティやオートメーションがやりやすくなった。

リージョンを編集する時に、普通のDAWのように、ノートの下にベロシティが出て編集できます。他にもピッチベンドやモジュレーションなどがここでできるようになりました。

トラックのオートメーションも、各パラメータにすぐアクセスできるようになってます。
 

iPad用のLogic Remoteも使えるようになって、ミキサーのコントロールなどできるようですが、iPad持ってないので実際どうなのかは試してません…

キーボードショートカット

細かい事ですが、プレイバックや録音などのトランスポート関連のキーボードショートカットがテンキーからもできるようになってます。（「*」で録音、「0」でリワインド、「.」で一時停止、「enter」でスタート・ストップ）
これは他のDAWでも共通のキーが使われる事が多く、指が慣れちゃっているのでストレスの軽減になりますね。

残念な点

（前と比べて）内蔵音源のパラメータ設定、エフェクトの柔軟度が低くなった

今回はGarageBand内蔵音源、エフェクトのコントロールはすべてスマートコントロールで行うようになったようです。

以前は、エフェクトの順序を変えたりわりと柔軟にできたけど、今回からそういったことはAU プラグインで行うことになったようです。
Apple製のプラグインも入っていますし、サードパーティ製のも使えるのですが、例えば以前あったオートフィルタを途中に入れたいとか言う場合、見当たりません…
上にもちょっと書きましたが、旧バージョンの（レガシー）音源やLogic用音源はパラメータが全然触れなくなっちゃってます。この辺はなんとかしてほしいかな。 

前バージョンを使っていたことが前提なので、今回から新しく使う人は特に問題ないとは思いますが。

以上、ファーストインプレッションなようなものでした。まだわからない部分もありますが、なかなかいい感じで進化してるんじゃないかと思えるバージョンアップだと思います。